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【日本J22】 中国市場から日系企業は撤退していくのか?2026.07.12

【結論】
中国からの日系企業の「撤退ラッシュ」は錯覚です。
JETRO調査では、 中国進出企業の 86.3%が「拡大」
か「現状維持」を選び、撤退・縮小はわずか13.7%。
一方で経産省調査によると、中国消費者が日本か
ら越境ECで購入した額は 2024年に 2兆6,372億円
(前年比8.5%増)に達しました。
消えているのは、「安さ」で戦う低付加価値
のブランドであり、「価値」で戦う企業には、
むしろ黄金期が来ています。
1. 日系企業は中国から逃げているという話、本当ですか
①「日系企業が続々と中国から撤退している」
というニュースを見て、 不安になった経営者
や海外事業担当者は少なくないはずです。
②実際、次のような出来事が相次ぎました。
・三菱自動車は2023年10月、中国での完成車生産
からの撤退を決議し、2025年にはエンジン生産の
合弁も解消しました(日本経済新聞、2025年7月)。
・ソニーのスマートフォン「Xperia」は、2025年
11月までに中国向け公式SNSアカウントを閉鎖し、
公式サイトから、スマートフォンのカテゴリーが
消えるなど、 事実上の中国市場撤退が確認されて
います(36Kr Japan、2025年11月)。
・化粧品のメナードは 2025年2月、中国化粧品
市場からの全面撤退を進め、全国のカウンター
を順次撤去しました。
・ヤクルト本社は2024年12月、20年間稼働した上
海工場を閉鎖し 現地法人「上海ヤクルト」を 解散。
さらに、2025年11月には、
広州第一工場の閉鎖も発表しています。
③これらは事実です。
しかし、ここで一歩立ち止まって考えてみてください。
↓
これは本当に「敗走」なのか。
それとも「戦略的な取捨選択」に過ぎないのか。
④結論から言えば これは 日本企業が中国リスクから
逃げているのではなく、「低付加価値領域からの撤退」
と、「高付加価値・成長領域への集中」という極めて
合理的な選択です。
実際、 三菱自動車の 中国での販売台数は 2018年
度の約14万1千台から、2022年度には約3万1千台
にまで落ち込んでいました。
↓
これは、ブランド力そのものの問題というより、
「EVシフトという 競争ルールの根本的な変化」
に対応しきれなかった結果と見るべきでしょう。
つまり「日本車だから売れる」時代が終わり、
「中国メーカーにできないことをやる」企業だ
けが選ばれる時代に入ったのです。
⑤JETRO「2025年度海外進出日系企業実態調査
(中国編)」(2026年3月発表、 有効回答 791社)
によれば、今後1〜2年の事業方針として、以下。
「拡大」が21.3%(調査開始以来最低水準)
「現状維持」が64.3%
↓
両者を合わせた 85.6%の企業が、
中国事業の継続・拡大を選んでいます。
「縮小」「第三国・地域への移転・撤退」
は合計14.4%にとどまり、限定的です。
つまり9割近い企業が中国事業を続け
る、または広げる意思を持っています。
2. なぜ「撤退」ばかりが目立つのか
①現場レベルでは、確かに「あの日系ブラ
ンドが消えた」という現象が起きています。
背景にあるのはかつて日本製品の代名詞だっ
た「高品質・高価格」という構図の崩壊です。
②ハイアールや美的(Midea)といった、 中国家電
メーカーは、日本メーカーのシェアを奪い、比亜迪
(BYD) を はじめとする 中国EVメーカーは、 日本
の得意領域だった内燃機関を、電動化技術に置き換
え、まったく別のルールで競争を仕掛けています。
さらに、以下のような中国のデジタル化
のスピードは、日本を大きく上回ります。
・微信(WeChat)決済
・抖音(Douyin)でのライブコマース
・小紅書(RED)での口コミマーケティング など
③この環境変化に適応できず、現地化を怠った企
業から「淘汰されていった」というのが実情です。
3. 実は「深み」を増している日系企業の中国投資
①では、撤退していない企業は何をしているのか。
答えは、 「越境EC」という新しい導線の
構築と、「高付加価値領域」への特化です。
②経済産業省 「令和6年度電子商取引に関する市場調査」
(2025年8月発表)によれば、 中国消費者が、越境ECで
日本の事業者から購入した金額は2024年に2兆6,372億円
(前年比 8.5%増)に達し、 米国向け(1兆5,978億円) を
上回る規模となっています。
③これは前年(2兆4,301億円)から着実に伸びてお
り 単なる一過性のブームではないことがわかります。
しかも単に「日本製」というラベ
ルだけで売る時代は 終わりました。
↓
今、「商品紹介の在り方」が根本から変わろうとしています。
スペックや機能を 並べるだけの時代は終わり、
問われるのは、 以下をまるで言葉の翻訳家の
ように、ブログ記事などで丁寧に「文化翻訳」
して届けること。
・その商品が持つ思想
・生まれたストーリー
・使い手が得る深い納得感
④それが「ブランディングへのシフト」です。
例えば、一本のペンに込められた職人の哲学。
繰り返し使うほど手に馴染む理由。
↓
数値では測れない、そんな魅力を誰
もが「共感できる言葉に変えること」。
それは、単なる販促ではなく、
商品の魂を共有する体験設計。
⑤数字の羅列では人は動かない。
背景にある熱量や、作り手のこだわりに触れた瞬
間、商品はただのモノから「意味」に変わります。
レビューやSNSでは伝えきれない「奥行き」をブロ
グや商品ページでじっくり文化翻訳し、届けること。
↓
それが「これからのブランディングの新常識」です。
うれしい社では、あなたの商品の見えな
い価値を届く物語に文化翻訳しています。
おまかせしてみませんか。
(例❶)象徴的な事例が従業員40人のある町工場。
この会社は、自社ブランドのカップホルダーを米国
Amazonで販売し 「ジープ・ラングラーに、ぴった
り収まる、まるで純正部品のようなフィット感」を
武器に、安売りではなく「納得感」で勝負しました。
データに基づいて 広告と商品構成を磨き込んだ結果、
出品当初ゼロだったEC売上は 1年で5000万円に成長
し、 最終的に、年商約100万ドル(約1億5,000万円)
規模にまで育っています
(参照:従業員40人の町工場、「ぴったりすぎるカップホルダー」で大逆転劇)
⑦中国市場でも構図は同じです。
安売り競争では地場ブランドに勝てません。
↓
しかし、以下のストーリーを丁寧に文化翻訳
できれば、 確実にプレミアム層は存在します。
「なぜこの日本製品でなければならないのか」
4. 成功のための「中国越境EC 3つのエンジン」
①以下、中国越境ECで勝ち残るためのエンジンを紹介します。
【エンジン❶】指名買いを生むストーリーテリング
ブランドの世界観を、中国語に文化翻訳し、
小紅書(RED)などでレビューを資産とし
て積み上げていく。
これは短期プロモーションではなく、
「長期的なブランド資産」の形成です。
【エンジン❷】ハイブリッドな販売チャネル戦略
天猫国際(Tmall Global)や京東国際(JD International)
を起点にしつつ、 抖音(Douyin)の ショート動画を組み
合わせます。
動画は、もはや「売り場」ではなく、
「納得感を伝える場」へと進化しています。
【エンジン❸】物流と規制のプロフェッショナル活用
化粧品や食品を中心に、中国独自の成分
規制や表示ルールは頻繁に改正されます。
原材料や添加物の表示ひとつで、販売
停止になるケースも珍しくありません。
また、保税倉庫を活用した越境ECスキームは、中
国国内に在庫を持たずに 小さく始められるメリッ
トがある一方、 通関・税務・プラットフォームご
とのルールが絡み合い、 運用は決して単純ではあ
りません。
↓
ここは天猫パートナー(TP)など現地事情に精通
した 専門家の力を借り「見せ方」と「届け方」の
両方を最適化することが、 失敗しないための鍵に
なります。
5.【FAQ】よくある質問
Q. 中国市場からの撤退企業が増えているのに、今
から参入・拡大するのはリスクが 高くないですか?
A. JETROの調査が示す通り、実際に「縮小・撤退」
を選ぶ企業は 全体の1割強にとどまり、9割近い
企業は現状維持か拡大を選んでいます。
撤退が目立つのは、価格競争に巻き
込まれた低付加価値領域の企業です。
逆に言えば、 価格ではなく、「価値」で 戦える
ストーリーと商品を持つ企業にとって、以下の
入り口は、むしろ好機と言えます。
「地場ブランドとの直接競合を避けながら 伸びる越境EC」
6. まとめ(撤退ではなく、進化のフェーズにある)
①「中国市場から日系企業が撤退している」とい
うのは一部の事実を切り取った印象に過ぎません。
確かに、中国製に代替可能な「低付加価値商品」や、
現地化に失敗したブランドは淘汰されつつあります。
↓
しかし 「日本にしかできない技術・感性・ストーリー」
を持ち、「ブログ記事」などで情報発信する企業にとっ
て、 中国市場と越境ECは、今なお巨大で魅力的な成長
エンジンです。
②恐れるべきは「過去の成功体験」
への固執と変化への「適応の遅さ」。
あなたの商品が 「値段」ではなく、「価値」で 勝
負できるのなら、今こそ再挑戦のタイミングです。
③ニュースの見出しだけを見て「もう中国は
終わった」と、判断してしまうのは早計です。
実際に数字を見れば、9割近い日系企業が
事業を続け、または広げようとしています。
④撤退のニュースの裏側で、静かに、進行しているのは、
「敗走」ではなく、選ばれる企業への「進化」なのです。
■著者プロフィール(おおつき):
アジアにおける、BtoBマーケティングのプロフェ
ッショナルを自認する中国上海に住む日本人です。
Shopifyによる「自社ECサイト」、WordPressによる
「サイト制作」と LinkedIn記事やブログ記事を含む
集客効果の高い「コンテンツ制作」を 承っています。
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